コルヴィエラの楽屋オチブログ

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<<   作成日時 : 2006/12/18 01:12   >>

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全世界中の諸兄同様、マツハシにも祖父祖母がいます&いました。
父方の祖父はマツハシが生まれる何十年も前に鬼籍に入っている
ので残念ながら会えずじまいだったものの母方の祖父、両方の祖
母ーズに接して育ったマツハシは神の思し召しで料理の道を選び、
生きながらえている2006年、34歳の年の暮れなのです。

幼少のころ、夏休みになると母方の実家であるM城県S津川町(今
はM三陸町)というところで長い時間を過ごすことが常でした。そこ
での楽しみは魚市場に行ったり、お寿司を食べたり、スケッチをし
たり、ガチャガチャをしたり、秘密基地をつくったりと、それなりにフ
ツーの子供として過ごしたのですが、母方の祖母はどうにも料理
が不得手でした、というかいまも存命なので、です。

味噌汁もダシはなく、ただじゃがいもとわかめと味噌を水で延ばし
沸かしたものをよく食べました。きまって祖父は「おらい(我が家)の
婆さんの味噌汁はうまいなぁ」と言ってズルズルやっておりました
が、子供ゴコロにお寿司屋さんのアラ汁はあんなに味が濃くてしょ
っぱくておいしいのにうちのばあちゃんの味噌汁はなんでこんなに
味が足りないんだろうと思いながらズルズルやっておりました。

祖父は愛用の自転車でヤクルトの配達の傍ら、魚市場に連れて
行ってくれまだ生きている殻付きのうにを買ってくれたり、新鮮な
ほやを選んでくれたり、魚市場のコンクリートに捨てられて忘れら
れているエイを見て不思議がるマツハシに「あれは小便くさい魚
だから誰も食わねぇんだ」などとレクチャーをしてくれたり親戚の営
む喫茶店でホットケーキをご馳走してくれたりしましたが、祖母は
どちらかといわなくとも出不精で(祖母の)実家の洋菓子店から届
けられるバタークリームのケーキ(のホール)をひとりで2個も食べ
るくらいの甘党で、その甘味に対する情熱がどうして祖父母の家
の食卓には生かされないのかとまだ幼いマツハシはいつもいぶか
しがっておりました。

ですが、祖母にはスペシャリテがありました。いまだに記憶に残る
祖母のスペシャリテとはカレーライスです、あ、ライスカレーって言
ってたかな。ま、あれです。

祖母がカレーをつくるのを手伝っていたマツハシに祖母は何回も
何回も呪文を唱えるがごとく繰り返しました。

「カレーはにんにくを入れるとちょっと違うのね」

・・・ちょっと違う・・・きわめて消極的な言い回しながら彼女はしっ
かりとカレーの調理過程における自身のポリシーを主張しており
ました。

そうなのです。まだオリーブオイルが日本で一般的でなかった1978年
当時サラダオイルで野菜と肉をいため、水を加えるときに一緒に
にんにくをひとかけ、いや3かけぐらい入っていたかな?加えるのが
祖母のエスプリだったのです。オイルと一緒にロゾラーレ(イタリア語
で色づくまで加熱する)わけでもなく、水と一緒にただ無造作に加えら
れる数片のにんにく。エスプリのきいたそのカレーは確かにおいしく
未だに忘れられません。

今は亡き祖父が何度も連れて行ってくれたお寿司屋さんも無くなり、
もう10年近くS津川には行ってないのですが、最後に行ったときに
祖母がお土産に選んでくれた遠藤商店の塩うにの味が未だに忘れ
られません。子供の頃、祖父母の家であまりおいしくない食卓のなか
でごはんにのせて食べた、カレー以外では唯一の美味、塩うに。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こないだいつものように地下鉄に乗っていたらそんなことを思い出しま
した。さっそく翌日、うにを取り寄せ何日かかけて「塩うに」を作って、
それをパスタにしてお出ししてみました。

Eスクァイア1月号の当店に関した部分で井川直子さんがおっしゃって
くださった「(マツハシ曰く)大事なのは記憶とフィーリング・・・」
えぇ、そのとおりです、それしか考えてないです、ホントに。


「うにのスパゲッティ フェア・ドマ風」はマツハシのスぺシャリテとして
召し上がっていただいた皆さんの記憶に残ればいいなぁと思っておりま
す。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
誕生祝はなじみの店で:フェア・ドマ
お誕生日は、どこにする?と相方に相談。今までは、ハレの日らしく、普段は行けないグランメゾンでお祝いすることが多かったのだけど、「馴染みの店で、祝ってもらいたい」というリクエストを受け、それならばやはり、とフェアドマに予約。ひらくシェフから返ってきた返事は、「得体のしれないモノ」を用意してお待ちしております、という暗号文。楽しみです。 この日のメニューは、魚介系がずらり、さらに白トリュフもたっぷりと。どれも魅力的で、かなり悩みます。スプマンテを飲みつつ、二人でうなって、やっとメニュー決定。 前菜は... ...続きを見る
東京なんちゃってグルメブログ
2006/12/19 10:12

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。10月にランチでお邪魔いたしまして、その後、いきなり郷里へ戻った者です。先般はお忙しい中、ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ございませんでした。勝手ながら恐縮ではございますが、貴店を当方ブログにてご紹介させていただきましたので、お知らせいたします。
なかなか来店できないのが残念ではございますが、当記事を拝読させていただきまして、松橋シェフの料理にかける想いに、改めて感銘を受けました。いつかは、スペシャリテのうにのスパゲティをいただければ、と思います。
http://nankurukuru.blog81.fc2.com/
nankurukuru
2006/12/18 03:10
このうにパスタは、正直フェアドマで一番好きな、からすみを抜きましたよ。
素材の味がクチの中にわーっと広がって最高でした。
Gina
2006/12/18 12:01
今日、頂きます!食べねば!
WAN
2006/12/18 13:54
>nankurukuruさん
あれはもう2ヶ月もまえのこと
だったんですね〜(遠い目)

おはがきまで頂戴し、感謝感激
です。ありがとうございます。
次回等来京時にはぜひお越しくださいませ!!

>Ginaさん
まいどありがとうございます。
あれ以来オーダー殺到で仕込みが追い
つかない!!!なんせ5日かかります
から・・・でも「うにパスタといえば
フェア・ドマ、プリン体といえば、マ
ツハシ(?)」といっていただけるように
がんばります。

>WANさん
お召し上がりいただきましたが、
よろこんでいただけましたでしょうか?

次回はバージョンアップしてお待ちして
おります。

松橋ひらく
2006/12/22 03:20

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